災い転じて
ある若夫婦の話です。
彼の結婚前の年収は割と年齢にしては高く奥さんも働いてましたので
結婚を機に都内に思い切ってマンションを購入しました。
(当然30年ローン)です。
親達は彼の会社が小さいので今後何があるかわからないとマンション購入には反対していました。
彼は冷静にその意見を耳に傾けているようでしたが、見るだけといって出かけたモデルルームに気持ちを奪われ(彼女の方が特に)即決してしまい、親達をうまく言い含め購入してしまいました。
それで数年は何事もなく過ぎていきましたが、ここにきて案の定彼の会社の業績が悪くなり収入が激減。 残業代を含め将来設計をしたことに彼の甘さがあるのですが..
彼女のほうも子供を保育所に預けて働いていますが収入は以前の半分以下。
さ~ どうする! 貯金も底をつきかけるぞ!
その兆候を2年ほど前から感じていたものの、家計の見直しをしてこなかった二人が悪いのですが
生活レベルを落とすということは、そうそうすぐにはできないものです。
でもさすがもうそうは言ってられない! 毎晩二人でバランスシートの見直し。
一番てっとり早い節約。 それは食費を削ること。彼が毎朝弁当を二人分つくる。
その材料の残りで夜のおかずを彼女が作る。 その残りの一部を少し手加え、次の日の弁当に入れる。
それまでは料理など全くしない彼。彼女もどちらかといえば不得意なほうです。
しかし彼が一生懸命早起きして作っておれば協力しないわけにはいきません。
一つのことが節約できると他の無駄も目についてくる。 それをまた二人で協議する。
これを機に少し倦怠気味の二人の会話がずっと多くなり、結婚後初めてする夫婦の共同作業に
今のところ意欲をもって臨んでいるとのことです。
災い転じてこの夫婦の絆は前よりも強くなったようです。
給料が少ないからと結婚を躊躇する人。
昔から「一人では食べれないが二人では食べれる」とよく言います。
力を合わせば何とかなるのです。
生活レベルが今より下がる結婚をしたくないという女性。
何が起きるか分からないご時世です。数字だけにしがみついているほうが危険です。
ご自身の親世代と比較してはいけませんよ。
七転び八起き。生きる力が有る人を選びましょう。