譲らない人。
20数年来の知人です。
知り合った頃はまさに上昇期で、希望と野望で遠目でみていても活力のオーラが眩しいほどでした。
年齢的にも40代半ば、人の話にも耳を貸し柔軟な思考と先見の目でどんどん事業は拡大し知人の
運気は増々上昇していきました。その中で絶対的な自信と譲らない傲慢さがちらちら見えるようになりました。
この20数年の中で時代は大きく変化し、それについていける人、ついていけない人の差は歴然とあり
悲しいかな知人は後者の部類で過去の栄華にすがりつき、今なお時代に即した形を取り入れようとしません。
年齢による頑固さがそのようにしているのかもしれません。
あと戻りするには時代に乗り遅れすぎた。それを誰よりも知っているからこそ頑固な鎧をつけ
なんとか踏ん張っているのかもしれません。 あれほど眩しかった人が痛々しく思え切なくなります。
人生の浮き沈みになるだけ遭遇しないようにと、常に安定思考を保っていても外部からの力でどうしょうもない時もあります。 でも分相応を心かげておれば火の粉の程度は小さいように思います。
「譲る」のりしろを多くとっておきますと、知らず知らず周囲の応援もあります。
先日ある会員様と交際について話をしているときです。
こんな事で大事な縁談を逃がすのですか?と思わず声を荒げてしまいました。
「彼女の足の太さがどうしても気にかかり決められない」 なんてことを….それよりもっと大事なことが!と言いかけて口を閉じました。私の言葉は今は届かない。
理屈で訴え、それを頭で理解できても、どうしても心がついていけない。
どうでもいいように思うことがその人にとっては譲れない事。ということがありますので、
こういう時は説得でなく、ただただ聞いて本人が話をしていく中で気づくことを待つばかりです。